退職給付債務計算【DBO計算(旧PBO計算)】、退職金・年金制度設計、企業年金資産運用など

企業年金・退職金に関する経営課題を解決するコンサルティング【IICパートナーズ】

代表コラム

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投稿者: nakamura
2018/01/17 15:00

先日、会計士協会関西三地区会(近畿会・京滋会・兵庫会)の合同研修で講演する機会を頂き、退職金・年金のコンサルティングについてお話させて頂きました。

その冒頭、”アイスブレイク”と”つかみ”という位置づけで、私のこれまでの悩みとそれを克服するための習慣リストを披露した上で、(個人的なものも含め)『悩みの経験はコンサルティングに役立つ』という話をさせてもらいました。

意外と反応がよかったので、もう少し深く、悩みについて考えてみたいと思います。

【悩みは悪者か?】

そもそも悩みというのは、悪いものでしょうか?

悩みが多く深いほど、ストレスになり、過剰なストレスであれば心身ともに疲弊しますので、基本的には良くないものだと思います。

特に、悩みのうち、自分でコントロールできないものは、自分でどうこうしようと悩んでも意味がないので、放っておけば良いと思います。あるいは、コントロールできる人に事実を伝えることで十分だと思います。

では、残った悩み、つまり、自分でコントロールできる悩みについても、悪い面だけで良い面はないのでしょうか?

私は、良い面(メリット)がたくさんあると思っています。


【悩みのメリットは?】

実は、悩みのメリットはたくさんあります。以下、7つのメリットをご紹介します。

1:悩むから、その先の悟りを得ることができる

悩むというのは真剣に考えるということ。つまり、本気で悩むから、深い思考トレーニングを積むことができ、究極の本質を見出し、悟りを得ることができるのだと思います。

ブッダしかり、親鸞しかり・・・・・偉人の多くは悩んだからこそ悟りを開くことができたのではないでしょうか。

2:悩みの経験があるから、他人の悩みを理解できる

自分が悩み苦しんだからこそ、同じような他人の悩みに共感し理解することができるのだと思います。

私自身、若い頃、他人と自分を比べて悩んだ経験があるから、今の若者が他人と自分を比べて悩んでいる姿を深く理解することができます。

3:悩みの経験があるから、他人の悩みを解決する意欲が湧く

私自身、若い頃、他人と自分を比べて悩んだ経験があるから、他人と自分を比べて悩んでいる若者を見ると、その悩みを解決してあげたくなります。

『ライバルは(他人ではなく)昨日の自分。ただし、昨日の自分には絶対に負けるな』と。

4:悩みの経験があるから、悩みを相談できない心理を理解できる

私自身、恥ずかしくて悩みを他人に相談できなかった経験があるからこそ、「相談して」と声をかけても簡単に相談できない人の心理が理解できます。

本当に深刻な悩みは、なかなか他人に相談できません。相当信頼している相手でないと相談できません。

これが分かっていれば、「相談してこないから悩みがない」という誤解をすることもなく、「信頼関係を構築する努力ができる」のではないでしょうか。

5:悩みの経験があるから、問題点を指摘された時の心理を理解できる

他人に悩みを相談したときに、自分に問題があることを指摘されることがあります。

その時の受け入れがたい、辛い心理状態を知っているからこそ、他人から相談を受け、本人の問題点を指摘する必要があるときに、相手の受け入れやすい表現を工夫できるのではないでしょうか。

例えば、一般的によくある問題である事実や、自分も同じ問題点を抱えていた事実を伝えながら、本人の問題点に気付いてもらう、というような伝え方です。

6:悩みを克服した経験が、他人の悩みを解決する提案に活きる

悩みを克服したのであれば、悩みを認識し、問題点を洗い出し、その解決策を考え、実行するという問題解決プロセスを実行できたということです。

この問題解決プロセスを経験した種類が多ければ多いほど、他人の悩みを解決する提案やその実行を効果的に行うことができるでしょう。

7:悩みは、成長に直結する

悩みは、綺麗に表現するなら理想と現実のギャップに思い悩むことであり、そのギャップを解消したいという意欲があり、実際に解消できれば、それだけ理想に近づいたことを意味しますので、成長そのものです。


【悩みの経験はコンサルティングに役立つ】

これら7つの「悩みのメリット」はそのまま、コンサルティングに役立つと思います。

以下、メリットごとに、なぜ、コンサルティングに役立つのか、考えてみましょう。

1:悩むから、その先の悟りを得ることができる

⇒悟り、すなわち深い究極の知的発見は、問題の本質を見極める力を養うことを意味しますので、お客様の問題の本質を見極める必要のあるコンサルティングに役立つでしょう。

2:悩みの経験があるから、他人の悩みを理解できる

⇒お客様悩みを深く理解きれば、悩みの本質的な解消につながる効果的なコンサルティングを提供できる可能性が高まるでしょう。

3:悩みの経験があるから、他人の悩みを解決する意欲が湧く

⇒お客様の悩みを解決しようとする意欲は、お客様にも伝わります。お客様も真剣に本音で向き合ってくれますので、より効果的なコンサルティングを提供できる可能性が高まるでしょう。

4:悩みの経験があるから、悩みを相談できない心理を理解できる

⇒お客様がなかなか本音で悩みを相談できない心理を理解できれば、信頼関係を深め、かつ、他社事例などの紹介により心理的なハードルを下げるといった工夫を自然に行うことができ、コンサルティングの依頼も増えるでしょう。

5:悩みの経験があるから、問題点を指摘された時の心理を理解できる

⇒コンサルティングでは、多くの場合、最初のフェーズで「現状分析」をやります。この現状分析で指摘した問題点は、お客様企業の担当者や責任者など、どなたかの責任を明らかにしてしまうケースがあります。

このような場合に、その方の心理状態を良く理解できれば、適切な表現を考えることができます。

例えば、一般的に他社でもよくある問題である事実を示した上で、現在は問題が顕在化していないが、放置しておくと将来的に大きなリスクになるので、前向きに問題解消に取り組むことを促すといった対応がありえるでしょう。

6:悩みを克服した経験が、他人の悩みを解決する提案に活きる

⇒『問題発見・整理→解決策の提示→解決策の選択→計画立案・実行』といった一連の問題解決プロセスの経験は、分野や状況等によって詳細が異なっていたとしても基本的には活かすことができます。

7:悩みは、成長に直結する

⇒より早く、より大きく成長することは、コンサルタントにとって非常に大事なことです。特に、経営環境が大きく変わり、企業経営のスピードも速くなっている今日では、従来と同じコンサルが陳腐化するスピードも速くなっているでしょう。

単純な縦の成長だけでなく、変化する環境に合わせて進化する横の成長も、コンサルティングを行う上で必ずプラスになるでしょう。


【おわりに】

いろいろ書きましたが、要は、 『悩みというのはわるい事ばかりではない。前向きに考えると、いろいろな良いことがある。それを活かしましょう』 ということです。

悩んでいるときは、なかなか前向きになることが難しいとは思いますが、ほんの少しでも「悩みのメリット」を思い出して頂ければ幸いです。

最後は、やはり、私の好きなこの言葉で締めたいと思います。

苦しいときが上り坂 』 (作者不明)

中村 淳一郎

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